この記事の最終更新日は 2021年3月28日 です。現在は状況が異なる場合がありますので予めご了承ください

溜め込み症とは?不要で価値のないモノを大量に溜め込む人たち

 

時折、ニュースやTV番組の中などで話題になるゴミ屋敷

単なる「捨てられない」「片づけられない」とは程度が違います。

 

このゴミ屋敷に大きく関係しているのが、溜め込み症です。

 

溜め込み症」とは、2013年、米国精神医学会がつくる精神疾患の国際的診断基準で、脅迫性障害とは別の病気と定義されました。

 

れっきとした、こころの病気なのです。今回はこのゴミ屋敷問題と溜め込み症について、掘り下げていきたいと思います。

 

目次

溜め込み症とは?不要で価値のないモノを大量に溜め込む人たち 溜め込み症はれっきとした心の病気です

 

溜め込み症とは?

不要で価値のない物を大量にためこみ、手放すことができない障害のことをいいます。

 

不要で価値のない物とは、新聞紙、雑誌、古い服、かばん、本、郵便物、書類などですが、どんなものでも対象になります。

 

溜め込み症とは?不要で価値のないモノを大量に溜め込む人たち1

 

他にも、文房具や領収書、空き缶、電化製品、家具など、人によって様々のようです。

紙袋、紙おむつ、段ボール、スーパーの袋など、いわゆるゴミを溜め込んでいる場合もあります。

 

必要以上の買い物や、犬や猫など動物の溜め込みも同様とのこと。猫を何十匹も家の中に飼いこんでいるいわゆる「猫屋敷」も溜め込み症の一種だそうです。

 

 

溜め込み症発症の時期は?

一般に20代の若い年代でその傾向が始まりますが、本人が精神科を受診されるのは40代、50代になってからと、溜め込み行為がかなりエスカレートして、それを心配した周りの人に精神科受診を説得されたといったケースが、精神科受診までの経緯になることが多いです。

引用元:All About

 

 

溜め込み症の原因に考えられること

・病気の原因はよく分かっていない

・遺伝的な要因が大きいとされる

 

遺伝的なかかりやすさを持った人が、幼少期に両親の離婚や死別、虐待など心理的にショックな経験をすると、発症リスクが高まる、と考えられているようです。

 

 

溜め込み症の例

ミムラの実家の近くに、離婚を機に猫が増えはじめ、猫屋敷化したお宅がありました。

 

実家でも被害を受け、芝生は枯れるし、発情期には夜中でも猫の鳴き声がうるさく、町内でもかなり問題になっていました。

 

動物溜め込みの人たちは、動物たちの衛生状態や健康状態を良好に保つことはできないことが多いみたいです。

 

結局のところ、その人は自己破産で自宅を手放すこととなり、猫たちはどこかへ行ってしまいましたけど・・・どうなったんだろ。

 

業者が入って家具などの片付けをやってましたが、家の中も家具類も猫の匂いが染みついていて、大変だったようですよ。業者さんの愚痴、聞こえてきましたもん。

 

 

溜め込み症とは?不要で価値のないモノを大量に溜め込む人たち 溜め込み症と家の中の特徴

 

溜め込み症の3つ特徴

・物を大量に集める

・整理整頓ができない

・捨てられない

 

以上の3つです。

溜め込み症の人は、集めた物を捨てることに強い苦痛を感じるそうです。

 

ゴミとして捨てるだけでなく、リサイクルに出す、売却する、譲渡するなどほかの手段による処分でも同様です。なぜなら、自分がためこんだ物に対して「まだ使える」と価値を感じたり、感情的に強い愛着をもっていたりするからです。その物の運命に責任を感じ、手放すことを「かわいそう」と思い、捨てることに恐怖感を持っていることもあります。

引用元:ハートクリニック

 

 

溜め込み症の人は、溜めた・集めたモノによって家の中は足の踏み場もないほど散らかっていることがほとんど。それらは、どんどん積み上げられています。

 

一応、人が通ることができるよう「獣道」ができていることもあります。道の両側には新聞紙や雑誌が積まれていたり、飲み食いした食器類が置きっぱなしになっていたり、様々です。

 

通常の生活はほとんどできていないか、不可能と思われます。

 

廊下や玄関先に布団を敷いて寝ていたり、(もちろんその周りにも物は散乱しています)階段やお風呂場、トイレなどに食べ物や生活用品が置かれていたり・・・。怖い!

 

 

溜め込み症とは?不要で価値のないモノを大量に溜め込む人たち 溜め込み症の治療について

 

溜め込み症は、本人の個性や生活態度の問題ではなく、精神科での治療が望ましい心の病気であるとのこと。

 

認知症・統合失調症・ADHDなどの疾患でも、モノを溜める、片付けられないなどの症状があるので、病気の影響も判断してもらう必要があるようです。

 

ただ、溜め込み症と疑われる人たちに、精神科の受診を促すことは大変難しい様子。なにしろ、本人たちは自分に治療が必要と思っていないから。

 

また、治療内容についても、薬物療法や行動療法の効果はあまりよくないようです。

物を処分しても大丈夫と思うようになるまで、地道なトレーニングが必要です。

 

 

相談窓口は、自治体などになりますが、勝手にモノを処分するわけにはいかないので、なかなか前進しない、というのが本当のところです。

 

 

まとめ

 

ゴミ屋敷と溜め込み症の問題は、一筋縄ではいかない難しい問題ですが、精神科での診断や治療の必要性を本人に伝えていくことが最初の一歩。

 

家族だけでは難しい問題なので、親戚や自治体、地域包括支援センターなどの手を借りながら、進めていく必要がありそうです。

 

この記事が、参考になれば幸いです。